単純ヘルペスとは
単純ヘルペスウイルス(HSV)の感染によって、皮膚や粘膜に小さな水ぶくれが集まって現れる疾患です。一度感染するとウイルスが神経に潜伏するため、疲労やストレスによって繰り返し再発するという特徴があります。
このような方はご相談ください
- 口の周りや性器の周辺に、チクチク・ムズムズする違和感やかゆみがある
- 赤い腫れとともに、小さな水ぶくれが数個集まって出てきた
単純ヘルペスの原因
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神経節への「潜伏感染」
初めて単純ヘルペスウイルス(HSV)に感染した後(自覚症状がない場合もあります)、ウイルスは皮膚から神経を伝わって、脳の近くや腰付近にある「神経節」という場所に移動します。そこで活動を休止し、一生涯、体に潜伏し続けます。
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再活性化
普段は体の免疫力によってウイルスは抑え込まれています。しかし、以下のような要因で免疫のバランスが崩れると、ウイルスが再び活動を始め、神経を伝わって皮膚に現れます。
・過労、睡眠不足、精神的ストレス
・風邪などの発熱(熱の花と呼ばれます)
・強い紫外線
・歯科治療や美容施術などの物理的刺激
・月経などのホルモンバランスの変化
単純ヘルペスの種類
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口唇(こうしん)ヘルペス
唇の周りに発生します。HSV-1型が原因であることが多く、再発頻度が高いのが特徴です。
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性器ヘルペス
性器周辺に発生します。初感染時は重症化しやすく、排尿痛やリンパ節の腫れを伴うことがあります。
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カポジ水痘様発疹症
アトピー性皮膚炎などの湿疹部位にウイルスが広範囲に感染し、重症化した状態です。早急な点滴治療が必要な場合があります。
当院の治療方法
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内服治療(抗ウイルス薬)
バラシクロビル(バルトレックス)やファムシクロビル(ファムビル)などを服用します。
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PIT療法(Patient Initiated Therapy)
再発を繰り返す方に対し、あらかじめ薬を処方しておき、予兆(違和感)が出た「6時間以内」に患者様自身の判断で服用を開始する最新の治療法です。
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外用治療
軽症の場合では抗ウイルス軟膏を使用します。
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再発抑制療法
年に6回以上再発を繰り返す重症の性器ヘルペスなどの場合、毎日少量の薬を飲み続けることで再発を未然に防ぐ治療も行っています。
治療の流れ
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診察・検査
特有の皮疹を確認します。診断が難しい場合は、水疱の内容物を調べる迅速検査を行います。
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治療法の選択
症状に合わせて、内服・外用の処方を決定します。再発頻度が高い方にはPIT療法のご案内も行います。